レブロン・ジェームズ

レブロン・ジェームズ(22)、チームを独力でNBAファイナルに導く

レブロンのいないNBAファイナルが進行している中で、レブロンがファイナルに初出場した時を思い返してみようと。

レブロンが頂上決戦の舞台に初めてたどり着いたのは、2006-07シーズンのことでした。

レブロン・ジェームズのワンマンチーム

2017-18シーズンまで13季連続でプレーオフに進出していたレブロンですが、キャリア最初の2年間はチームをポストシーズン出場に導けずにいました。

レブロンと同期のウェイドやカーメロの方が、プレーオフ初体験の時期は早め。

しかしこれは、レブロンに非があったわけではありません。

 

キャリア2年目の2004-05シーズンには27.2得点 7.4リバウンド 7.2アシストという既にスーパースター級のスタッツを記録していたレブロンですが、この時のキャブズはとにかくレブロン頼みのチーム構成。

2016-17シーズンのキャブズから、カイリー・アービングとケビン・ラブが常に離脱している状態を想像してもらえると、なんとなくイメージがつかめるかも。

当時のキャブズは、レブロンの圧倒的な個人能力だけが際立つチームでした。

05-06シーズンにプレーオフ初出場

レブロンは3年目の2005-06シーズンにプレーオフ初出場。

この頃のレブロンは平均30得点オーバーを記録してオールNBA1stチーム入りを果たすなど、既にスーパースターの地位を確立していました。

そしてプレーオフでも、カンファレンスセミファイナルにまで駒を進め、初出場としては上出来な結果に。

記念すべきレブロンのプレーオフデビュー戦ハイライトを。

レブロン・ジェームズ率いる2006-07シーズンのキャバリアーズ

レブロン頼みのロスターでセミファイナルまで進出したキャブズに05-06シーズンは、成功と言って良い最終結果だったはずです。

そして翌06-07シーズンには、レブロンはさらなる大躍進をチームにもたらします。

まずは、当時のキャブズのロスターをご覧いただきたい。

  • レブロン・ジェームズ
  • シャノン・ブラウン
  • ドリュー・グッデン
  • ラリー・ヒューズ
  • ジードルナス・イルガスカス
  • サーシャ・パブロビッチ
  • デイモン・ジョーンズ
  • ドウェイン・ジョーンズ
  • ダニエル・ギブソン
  • ダニエル・マーシャル
  • アイラ・ニューブル
  • スコット・ポラード
  • エリック・スノウ
  • アンダーソン・バレジャオ
  • デイビット・ヴェズリー

賭けてもいいですけど、これを見て「なんて豪華なロスターなんだ…!」と思う人は、地球上でゼロです。

まずこのリストの中に、どれだけ顔と名前が一致する選手がいるでしょうか?

ある程度NBAに詳しい人でも、レブロンの他に知っているのは

シャノン・ブラウン
ドリュー・グッデン
ラリー・ヒューズ
イルガウスカス
デイモン・ジョーンズ
エリック・スノウ
バレジャオ

くらいで限界じゃないでしょうか。

そして、今挙げた7人のことを知った上で、正直これらの選手がそこまでの実力者ではないこともわかるはず。

スティール王になった経験もあり、06-07シーズンには平均14.9得点を記録しているラリー・ヒューズは、ある程度は攻撃のオプションとして期待できます。

あとは強いてあげるなら、初期のレブロンの相棒のイメージが強いイルガウスカスですかね。

 

とりあえず普通の感覚でこのメンツをみれば、優勝には程遠いロスターであることはわかるはず。

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キャバリアーズをNBAファイナルに導いたレブロン・ジェームズ

この年のキャブズは50勝32敗というイースタン2位の成績でレギュラーシーズンを終了。

当時のプレーオフ開幕前には、キャブズを優勝候補とする声はほとんどなかった印象でしたが、絶対的エースを起点に順調に勝ち上がり、レブロンにとって初となるカンファレンスファイナルにまで到達。

前年敗れたピストンズとのカンファレンスファイナルでは、レブロンが歴史に残るパフォーマンスを披露しました。

特に2勝2敗のタイで迎えた第5戦での活躍は、「凄い」とかそういう次元じゃない。

オーバータイムでの全得点を含む、チーム最後の25得点を一人で挙げてしまったレブロン。

ここまで「当時のキャブズはレブロン一人の力で勝ち上がっていた」という趣旨を繰り返してきましたが、これは比喩でもなんでもなく本当にほぼレブロンの独力で白星を勝ち取ってきたチームだったのです。

それを象徴するのが、このピストンズとの第5戦だったと思いますね。

合計で48得点を挙げたレブロンは、当時まだ22歳という恐ろしさ。

 

この時には、イーストの強豪として君臨し続けていたピストンズが、レブロンたった一人に勝利をさらわれた屈辱を取り上げるニュースも目立っていました。

 

レブロンのワンマン戦略は、NBAファイナルの舞台ではスパーズに完全攻略され、キャブズがスイープ負けする結果に。

しかし、キャブズにとってはこれがチーム史上初のNBAファイナルであり、レブロン体制4年目の最終結果としては大合格だったはずです。

キャブズは、2007年のNBAファイナル初出場も、2016年のNBA初優勝も、両方ともレブロンの力によって成し遂げています。

これが、レブロン・ジェームズ伝説の序章

今一度、先ほど紹介した2007年のキャブズのロスターと、その年にキャブズがNBAファイナルに進出した事実を照らし合わせていただきたい。

そして、いくつもの不可能を可能にしてきたレブロン・ジェームズは、まだ現役の選手です。

この生きる伝説のプレーをリアルタイムで目撃することができる喜びを噛み締めましょう。