2018-19シーズン大注目の大型移籍選手の一人であったカワイ・レナードは、見事に新天地ラプターズへの順応をみせました。
これまでのスパーズ時代よりもエースとしての役割が増え、レギュラーシーズンでの主要スタッツはキャリア最高級に。
わずか1シーズンでラプターズの看板選手としてすっかり定着した、カワイ・レナードの2018-19シーズンをチェック。
デビューから7シーズンを過ごしたスパーズとの別れ
レナードのスパーズ退団の噂は、2017-18シーズンまでに何度かニュースとして取り上げられていました。
大物選手の移籍ネタが浮上した時には定番である、「新天地レイカーズ説」は例に習って泡と消え、レナードの新しいチームがトロント・ラプターズとなる意外な展開。
レナードのトロント移籍にも驚きましたが、ラプターズのフランチャイズプレイヤーであったデローザンが放出されてしまうことが、特に衝撃でしたね。
デローザンが不憫すぎるだろと。
結果、デローザンもスパーズで中々の活躍を見せるシーズンとなっていたので、とりあえずよかったです。
カワイ・レナードとグレッグ・ポポビッチ
18-19シーズン序盤、ポポビッチがレナードについて、「スパーズのリーダーではなかった」と発言したことが話題となっていました。
ポポビッチはレナードをこき下ろす意図はなく、単に「リーダータイプの選手ではなかった」というようなニュアンスでしたが、これにレナードは「おかしなことだね」と反論。
メディア越しにやや険悪なムードになってしまっている気もした二人ですが、ラプターズとスパーズの対戦後には、仲のよさげなコミュニケーションをみせていました。
Kawhi Leonard had a long conversation with Gregg Popovich postgame pic.twitter.com/jWTzywEEw8
— Dime (@DimeUPROXX) 2019年1月4日
どこにでも馴染める仕事人・カワイレナード
2017-18シーズンをイースタンカンファレンス1位でレギュラーシーズンを終えており、もともと強豪チームのイメージだったラプターズ。
しかしどうしてもプレーオフで勝ちきれないということが、今回のレナード獲得に乗り出した理由だったのでしょう。
レナードは期待に応え、キャリア最高級の個人成績でラプターズ1年目のレギュラーシーズンを締めくくりました。
34.0分出場 26.6得点 7.3リバウンド 3.3アシスト 1.8スティール FG49.6% 3P37.1% |
出場時間・得点・リバウンドでキャリアハイを記録しています。
シュートの試投数も自己最多となり、これまで以上にチームのエースとして頼られる存在に。
キャリアハイの45得点も叩き出しました。
レナードがラプターズの戦術にうまくマッチしたというよりも、レナードはどのチームに所属しても結果を出せる選手なんだろうと思います。
プレースタイルは違いますけど、サンダーでもウォリアーズでもアメリカ代表でも変わらずシュートを決め続ける、ケビン・デュラントと同じ部類ですよね。
NBA優勝にも大きな現実味があるトロント・ラプターズ
カワイ・レナードのエース体制となった2018-19シーズン、ラプターズは58勝24敗という成績でレギューラーシーズンを終えました。
昨季に比べカンファレンス順位と勝ち星を1つずつ落としていますが、これは誤差の範囲です。
どんなシーズン成績でも、プレーオフに出ればなんとかなると思わせていた昨季までのレブロン率いるキャバリアーズ同様、抜群の安定感を誇るレナードがいる今季のラプターズには、これまで以上の安心感があります。
プレーオフに入りさらにギアをあげるレナード
第7シードのマジックが相手だったプレーオフ1stラウンドにて、ラプターズは4勝1敗という余裕の戦績を残し、次のステージへと駒を進めました。
特に今季は、「優勝以外は失敗」と言える戦力が整っているラプターズ。上々の滑り出しです。
現時点でラプターズと76ersのカンファレンスセミファイナルは、1勝1敗のタイとなっています。
今季のプレーオフを7戦消化したレナードのスタッツが、中々凄い。
35.7分出場 31.3得点 7.3リバウンド 3.3アシスト 1.3スティール FG57.7% 3P46.5% |
プレーオフモードへと突入したレナード。シューティングが絶好調です。
レギュラーシーズンでのキャリアハイに続き、76ersとの第1戦でも45得点を記録してきました。
故障していた17-18シーズンを除き、デビューから計7回のプレーオフに出場してるレナードは、毎年右肩上がりのパフォーマンスが続いています。
Kawhi missed a year but didn’t miss a beat pic.twitter.com/ElDZgOlwoN
— Bleacher Report NBA (@BR_NBA) 2019年5月3日
ラプターズのエースとして躍動するカワイ・レナード
勝手に、レナードはスパーズのフランチャイズプレイヤーとしてキャリアを築いていく選手だと思っていました。
少なくともキャリア終盤までは、スパーズ一筋でプレーするだろうと。
結果的にラプターズへと移籍したものの、抜群の安定感によって、今度はラプターズ選手として末長くプレーする未来が簡単に見えるようになっています。
落ち着きの割に、まだ若手選手であるレナード。
ラプターズと共にどれだけの高みにのぼり詰めるのか、楽しみですね。