NBAで最も過小評価されている選手筆頭だったリラードが、自身のハイパーパフォーマンスによって、いよいよ実力を疑問視する人たちを黙らせにきています。
特にクラッチタイムでは歴代屈指の強さを誇るリラードは、『スーパースター』と評しても違和感のない実力者ですよね。
評価されない時代が続きながらも、逆境を糧にレベルを上げてきた、デイミアン・リラードの幾つかのエピソードを回顧していきます。
サンダー戦での伝説的ブザービーター
2018-19シーズンのプレーオフ現在、デイミアン・リラードの名前がNBAの中でも何番目かのホットワードとなっています。
最近の話題とは言え、このブザービーターはもう「伝説」と言って間違いないでしょう。
このシュートによって、ブレイザーズのシリーズ突破が決まったこともインパクトが大きいです。
この3点で50得点に到達するというオマケ付き。
これは本当に、『悪いショット』ですねえ。
2017-18シーズンには初のオールNBA1stチーム入りを果たし、スターとしての地位を確立しつつあったリラードですが、このブザービーターが駄目押しの1本となったのでは。
この3P1つで、リラードの株価はウナギのぼりです。
2014年POでも劇的ブザービーターを沈めているリラード
先のサンダー戦でのブザービーターは、シュートの凄さはもちろんの事、ファーストラウンド突破を決めるシュートだったという点にも計り知れない価値がありました。
そしてリラードは、POシリーズの勝ち抜けを決めるブザービーターを、過去にも沈めたことがあるんですよね。
2013-14シーズンのプレーオフ1stラウンド、相手はヒューストン・ロケッツ。
シリーズは3勝2敗でリードしているものの、この第6戦では残り0.6秒の時点で2点ビハインドという、絶望的な状況でした。
ここでも“Dame Time”が炸裂。
ロケッツ側としては、第7戦までもつれると思いきや、突然シーズンエンドを迎えた形となり、悲劇でした。
リラードは過去2戦のシリーズウィナーショットを、両方ともホームゲームで決めていますね。
悔しさを糧にするデイミアン・リラード
2012年のドラフトでNBA入りしたリラードは、現時点で7シーズンをプレーしています。
これまでに、オールスターには3回の出場。
リラードの実力を考えると、このオールスター出場回数は少なめに思えます。
2014年にリザーブメンバーとしてオールスター初出場を果たしたリラードですが、2015年にはファン投票で選出されることはなく。
この年は選出されたコービー・ブライアントが怪我の影響で出場できないため、リラードが代役に選ばれるのではないかとされていましたが、ここで指名されたのはデマーカス・カズンズ。
当時すでに実力は間違いなかったリラードは、屈辱的な思いをすることになりました。
このタイミングでリラードがインスタグラムを更新。
『奴らが無視できなくなるほどに、良い選手になれ』という意味の込められた画像を投稿しました。
テキストでも、
『僕の実力が不十分だと思っているみんなに感謝したい。この状況には慣れているし、これまでずっとこの状況に刺激を受けてきた』
という書き出しで始まる、悔しさたっぷりの文章を投稿していました。
過小評価への悔しさを世間に見える形で綴る機会はそれほど多くないですが、リラードにとってはキャリアを通して付き合い続けてきた感情なんでしょうね。
ちなみにこの年のオールスターでは、選出されていたブレイク・グリフィンも故障による欠場が決定したため、結果的にリラードは代役出場を果たしています。
個人スタッツも超一流のリラード
2017-18シーズンのオールNBA1stチーム入りが、リラードが「スーパースター」のカテゴリーに位置していることを証拠付けるものだったと思います。
加えて、過去数年のリラードの個人スタッツも掲載しておきましょう。
2015-16 | 25.1得点 4.0リバウンド 6.8アシスト FG41.9% 3P37.5% |
2016-17 | 27.0得点 4.9リバウンド 5.9アシスト FG44.4% 3P37.0% |
2017-18 | 26.9得点 4.5リバウンド 6.6アシスト FG43.9% 3P36.1% |
2018-19 | 25.8得点 4.6リバウンド 6.9アシスト FG44.4% 3P36.9% |
過去4シーズンで平均25得点以上を記録しているリラードは、勝負どころでの強さだけでなく、トータルの数字面でも超一流です。
2019-20シーズンを29歳で迎えるリラードは、来季もオーディエンスたちに、その真の実力を知らしめにかかるでしょう。
今後もスーパースターとして定着し続けるべきデイミアン・リラード
18-19シーズンのプレーオフで、さらに株をあげたリラードは、現在カンファレンスセミファイナルでナゲッツと激突中です。
シーズンが終了するまでに、またまたDame Timeの発動もありえるかも。
ブレイザーズファンでなくとも見逃せない選手の一人となっているリラードの、予測不能なパフォーマンスが楽しみです。