1戦1戦の重みが違うプレーオフでは、一つの審判のコールが尾を引いたりします。
数年間、ウエスタンカンファレンスでのライバル関係が続くウォリアーズvsロケッツのセミファイナルは現在白熱中。
白熱に加えて、レフェリーのコールが炎上中。
ロケッツのファールが吹かれない?
現時点で、ウォリアーズvsロケッツのカンファレンスセミファイナルは第1戦を消化したのみですが、この試合に言及するコメントは結構な数に登っています。
主に、レフェリーのコールが争点となっていますね。
ロケッツがウォリアーズディフェンスのファールを中々コールしてもらえず、試合がウォリアーズに有利なように働いたのではないか、というもの。
試合結果が104-100で、ウォリアーズの僅差での勝利だったものだから、ロケッツファンの不満は募ります。
こういう時には必ず作られる、この試合でのレフェリーのハイライト動画をご覧いただきましょう。
この動画では、ロケッツとウォリアーズでお互いに微妙な判定だったものが取り上げられています。
なので、このハイライトを見て「今回の審判はヒドかった」とコメントしている人全員が、ロケッツを擁護しているというわけでもなさそう。
ロケッツ陣の3Pラインでのファールアピール
ポイントはここですね。
ハーデンをはじめ、クリス・ポールらの3Pラインでの接触プレーは、ファールが吹かれるべきであったかどうか。
この試合でも表情筋の稼働が目まぐるしかった、ロケッツのマイク・ダントーニHCは以下のコメント。
— Bleacher Report (@BleacherReport) 2019年4月29日
レフェリーは4つのファールを見逃した。
これはフリースロー12本分だ。
ダントーニの言う通り3Pラインでの接触全てがファールに妥当するものだったとしたら、12本ものフリースローが与えられ、試合結果は簡単にひっくり返っていました。
レギュラーシーズン通りのファールコールがもらえなかったハーデンも、レフェリーに苦言。
— Bleacher Report (@BleacherReport) 2019年4月28日
公平なチャンスがほしい。
吹かれるべきファールが吹かれれば、結果にも納得できる。
ハーデンのファールアピールは報われるべきだった?
見たところ、今回の試合に関しては、「ハーデンが不憫だった」という意見の方が多いんでしょうかね。
これは、ロケッツ派かウォリアーズ派かによって大きく見解が変わるところだとは思いますが。
まず前提として、基本的に3Pラインでのファールというものは、シューターが接触のアピールをしないと成立しない場合が多いと思っています。
アピール自体は全く問題のある行為ではないと思っていますが、後に炎上しやすいのは、オフェンスが自らディフェンスに当たりにいってファールを引き出すパターンです。
フェイクで相手を飛ばせて、ディフェンスが着地するタイミングに合わせて接触し、ファールをもらうプレーは一つの技術だというのが、共通認識になっている気がしますが、
シュートチェックにいったディフェンスの領域へ、自ら滑り込んで接触を狙いにいくのが、普段のハーデンのスタイル。
これにファールコールが伴うべきかどうか、というのはずっと意見が分かれているところですね。
例えば、これです。
This particular play was NOT a foul. See how Harden lunges his feet forward to create contact. This is one of the few calls the refs got right in the game considering they missed a ton on Klay in the 1st half. #WarriorsvRockets @ESPNNBA pic.twitter.com/Cbm5864Egb
— Jay Williams (@RealJayWilliams) 2019年4月28日
正直、ぼくはこれがドレイモンドのファールになるべきだとは思わないですね。
あえて言うなら、足を着地の場所に差し込んだという点で、ハーデンのファールになってもいいと思うくらい。
ただ、レギュラーシーズンではこういったハーデンのトライにもフリースローが与えられていたかな、という印象もあります。
なんでウォリアーズ戦では吹かれないんだ、というロケッツファンがいるのも、理解できなくはない。
一方で、このシーンはクレイのファールになってなるべきだったかなと。
Refs letting Klay go Zaza on James Harden pic.twitter.com/R46dSvVXHV
— gifdsports (@gifdsports) 2019年4月28日
クレイが肩から入り込んでしまっていますからね。
あと、NBAでのファールコールに言及するのであれば、自分の肌に染み込んでいる日本バスケで培った感覚は、完全に除去するべきですね。
これまでのNBAでのファールの基準を考えると、今回の試合では、ややロケッツが不利な判定を受けていたかと思います。
レフェリーが誤審を発表
NBAには、試合後にハイライトプレー検証を通して、誤審の有無を白状するシステムがあります。
今回のウォリアーズvsロケッツ戦に関しても、微妙な判定だった箇所へのレビューが行われました。
そのいくつかを動画付きツイートで紹介します。
According to the Last Two Minute Report, this should have been a foul on Steph Curry pic.twitter.com/I8ALwy61Hd
— Drew Shiller (@DrewShiller) 2019年4月29日
まず、ハーデンがバイオレーションを吹かれ、その後カリーが挑発的なライン指しポーズを見せたシーン。
バイオレーション前に、本来カリーのファールがコールされるべきだった、という発表です。
ロケッツ5点ビハインドで残り1分、結構シリアスな場面でした。
この時すでにファウル数はボーナスとなっているので、コールが成されていれば、ハーデンのフリースローになっていました。
お次は、まとめて3点。
According to the Last Two Minute Report:
1) Chris Paul didn’t foul Kevin Durant
2) Draymond Green didn’t foul James Harden
3) Steph Curry fouled Eric Gordon pic.twitter.com/xPT5r62vHS— Drew Shiller (@DrewShiller) 2019年4月29日
クリス・ポールのデュラントからのスティールはファールではなく、ドレイモンドのハーデンへのシュートチェックもファールではなかった。
しかし、その後のカリーとエリック・ゴードンがボール争いをした場面では、本来カリーのファールが吹かれるべきだったと。
その後、溜まりに溜まったフラストレーションが爆発したクリポがテクニカルファールを犯して退場し、ここでほぼ勝負が決していました。
そう考えても、ここでのカリーのファールが見逃されたのは、ロケッツとして納得できるものではないはず。
全体的に冴えない判断が多かったレフェリーですが、やはり今回の被害者はロケッツと言えます。
今後のウォリアーズvsロケッツ
尾を引く試合となった後のインタビューにて、スティーブ・カーHCのアクション。
I still can’t believe Steve Kerr pretended to flop and call a foul before he started his press conference with the media. These teams do not like each other. (Via @anthonyVslater) pic.twitter.com/A3QI3GbjsI
— Alykhan Bijani (@Rockets_Insider) 2019年4月29日
試合内容にかけ、取材陣へフロッピングをかましてきました。
このスティーブ・カーを見てお茶目だと思うのは、多分ウォリアーズファンだけ?笑
ウォリアーズvsロケッツの今後のシリーズは、かなりアツいものになりそうです。