もう1年ゴンザガ大でプレーするかもしれないと予想されていた八村塁が、NBAドラフトへのエントリーを表明しました。
全米でベスト5に入る有名カレッジプレイヤーとなった八村のこの挑戦からは、楽しみ以外の感情が生まれませんね。
八村の知名度を飛躍的に上げた、ゴンザガ大学でのキャリアを振り返っていきましょう。
八村塁のゴンザガ大学での3年間
入学1年目にして、あらゆる賞を総なめにしていったザイオン・ウィリアムソンに比べると、八村はカレッジキャリア初期から華々しい活躍を見せていたわけではありませんでした。
1年生から3年生にかけて、着実に実力を伸ばしていったタイプ。
だからこそ、八村がNBAドラフトで上位指名を予想されるようになるまでの過程にはドラマがあります。
八村の3年間のスタッツがこちら。
2016-17 | 4.6分出場 2.6得点 1.4リバウンド 0.1アシスト FG52.8% 3P28.6% FT54.2% |
2017-18 | 20.7分出場 11/6得点 4.7リバウンド 0.6アシスト FG56.8% 3P19.2% FT79.5% |
2018-19 | 30.2分出場 19.7得点 6.5リバウンド 1.5アシスト FG59.1% 3P41.7% FT73.9% |
スタメン出場で言うと、1年目は0試合、2年目が2試合、そして3年目が全37試合となっています。
最終年のトップ10プレーがこちら。
エリート軍団・デューク大を破って大会MVPに
大ブレイクを果たした18-19シーズンの中でも、特に八村フィーバーが巻き起こったのは、マウイ・インビテーショナル決勝での、ゴンザガ大vsデューク大の一戦ですね。
大学ランキングNo.1のスター軍団・デューク大を、八村率いるゴンザガ大が破るのは、さながら湘北が山王をアップセットするかのような感動のドラマでした。
大会MVPに八村が輝くところまでを含め、完璧すぎるシナリオです。
このあたりからすでに、NBAドラフトで八村が上位指名されることに現実味が帯びてきていました。
八村が獲得した個人賞一覧
ザイオン・ウィリアムソンの圧倒的な受賞歴が目立っていますが、八村も素晴らしい賞を獲得しています。
2018-19シーズンに八村が獲得した主な賞がこちら。
ジュリアス・アービング賞 |
WCC最優秀選手賞 |
コンセンサス・オールアメリカ1stチーム |
マウイ・インビテーショナル大会MVP |
この中でも一番の名誉ある賞は、やはりジュリアス・アービング賞ですね。
これは、その年の最も優れた大学SF選手に贈られる賞です。
PGのジェリーウエスト賞はRJ・バレットに、PFのカール・マローン賞はザイオンが獲得しています。
What a night for @rui_8mura #ErvingAward
📸credit: Mpu Dinali / ESPN Images pic.twitter.com/0UODDhkXvv— Gonzaga Basketball (@ZagMBB) 2019年4月13日
八村がザイオンの隣に立っているこの光景を見て、改めて八村がたどり着いた高みの凄さを思い知りましたね。
さらに八村は、大学バスケの中で最も権威ある賞である「ネイスミス賞」にもファイナリスト4人にまでノミネートされていました。
Naismith Trophy Finalists:
Rui Hachimura
Grant Williams
Ja Morant
Zion Williamson
👉 https://t.co/U8zG5JFhST pic.twitter.com/S9BxAXFRTa— NCAA March Madness (@marchmadness) 2019年3月19日
この時点ではRJ・バレットすらも選考から漏れているんですよね。
日本人が全米でベスト4の大学選手となっている凄さ。
ちなみに、ネイスミス賞はザイオン・ウォリアムソンが獲得しています。
シーズン途中には日本代表にも参加した八村
スケジュールの都合で中々合流が難しいものの、常に日本代表への参加には前向きな発言をしている八村。
ワールドカップ予選での、八村&渡邉のアメリカコンビ参戦には痺れました。
八村は今年8月31日に開幕するワールドカップや東京五輪にも参加の意向を示しています。
まずは、ワールドカップで実現する日本vsアメリカ戦での、八村の活躍が楽しみでなりません。
今日の八村選手。NCAA トーナメントについてはもちろん、ワールドカップについても話してくれました。組み合わせを「見た瞬間、嬉しくて」日本代表だけでなく、ゴンザガのチームメイトとも話したそう。アメリカと対戦することは、「日本のバスケを世界に見せられるいいチャンス」とも言っていました。 pic.twitter.com/8ZcrNj5hvA
— Akiko Yamawaki (@Akiko_LA) 2019年3月18日
2014年にもU-17の世界選手権で八村はアメリカと対決していました。
この時は日本が惨敗したものの、八村は日本の全38得点中25得点を稼ぎ、最強国相手にも見劣りしない個人パフォーマンスを見せていました。
完全にNBAレベルへと進化を遂げた今の八村が、ワールドカップでアメリカ相手に何をしでかしてくれるのか、楽しみです。
八村塁からのメッセージ
八村のNBAドラフトエントリーの第一報は、ゴンザガ大学からのプレスリリースでした。
Thank you @rui_8mura ❤️
📰: https://t.co/yyVM4GWP0v pic.twitter.com/IA05H99s0i— Gonzaga Basketball (@ZagMBB) 2019年4月15日
ゴンザガで過ごした3年間で夢を叶えることができた今、NBAでプレーするという次の夢を追いかけたいと思います。
これは家族にとっても自分にとっても重要な決断でした。ゴンザガのすべての人たち、特にコーチングスタッフと僕と共に戦ってくれたチームメイトに、感謝を伝えたいと思います。
ゴンザガでの3年間はとても大切なもので、これからも決して忘れるものではないでしょう。ゴンザガの組織、スポケーン(ゴンザガ大学がある都市)、ワシントンのサポートに感謝します。
そして、ずっと僕を励まし続けてくれた日本の皆さんにも感謝しています。
八村塁のドラフト指名順位は?
1順目での指名は確実視されている八村ですが、どれくらいの順位になるかは、有識者によって振り幅が大きめです。
4月17日現在、ESPNのモックドラフトでは八村の順位は『18位』、一方でnbadraft.netでの予想は『4位』というこう順位です。
八村の指名順位に関しては、当日のドラフト指名日にドキドキしながら見守ることになりそう。
いよいよドラフト指名されてプレーする日本人初のNBA選手が生まれる
さて、NBAドラフト2019は6月20日に開催されます。
アダム・シルバーが「Rui Hachimura」という名前を呼び上げるのは、そう遠くない未来です。
同じ日本人として、歴史的瞬間の到来が楽しみすぎる。