18-19シーズンで引退するスターは、ドウェイン・ウェイドとダーク・ノビツキーだけではありませんでした。
レギュラーシーズン最終戦の後に、ジャマール・クロフォードも現役引退を発表。
ジャマール・クロフォードのラストゲームは、引退の決断に全く説得力を感じない内容となりました。
ジャマール・クロフォードが引退試合で51得点
現地4月9日のフェニックス・サンズ対ダラス・マーベリックスの一戦は、マブス一筋21年のダーク・ノビツキーのラストホームゲームとして注目されていたものでした。
結果的には、ジャマール・クロフォード(以下ジャマクロ)にとってもこれがラストゲームとなったわけです。
ノビツキーは30得点という記録を残しましたが、相手6thマンのジャマクロはそれを超える予想外のハイパフォーマンスを見せる事態に。
この日のジャマクロのハイライト動画を見てみましょう。一応付け加えておくと、ジャマール・クロフォードは39歳の選手です。
このクイックネスは、39歳の選手が持つものじゃないし、ましてや引退する選手が持つものでは絶対にないでしょ…
この日はジャマクロに多めにボールが集められており、十分な出場時間と役割さえあればシーズン平均でも15得点くらいは余裕でいけそうな気がします。
ジャマクロの18-19シーズンの平均得点は7.9点ながらも、これより前の直近の2試合でも、28得点・27得点を記録していました。
最後に大爆発する前兆はあったわけですね。
最終戦でのスタッツがこちら。
41分36秒出場 51得点 5リバウンド 5アシスト 1スティール 1ブロック FG18/30 3P7/13 FT8/9 |
さりげなく5リバウンド5アシストを記録しているところもスゴイ。
そして、39歳での51得点は、NBAにおける史上最年長記録となります。
これまでの最年長記録だった、ジョーダン(38)の51得点を塗り替えました。
これまでに45得点以上を記録した年長者ランキングがこちら。
Oldest players to score 45 PTS in the NBA
Jamal Crawford (39): 51 PTS
Michael Jordan (39): 45 PTS
Michael Jordan (38): 51 PTS
Kareem (38): 46 PTS
Michael Jordan (38): 45 PTS
Kobe (37): 60 PTS pic.twitter.com/dMkTnjG6eH— Ballislife.com (@Ballislife) 2019年4月10日
異なる4チームで50得点以上を記録したジャマール・クロフォード
ジャマール・クロフォードの特徴といえば、
優秀な6thマン、
ハンドリングとクイックネスがすごい、
勝負所で強い、
などいろいろありますが、「スーパージャーニーマン」というのも大きな要素ですね。
ジャマクロはデビューから引退までになんとNBAチームを8つ渡り歩いています。
そこらへんのジャーニーマンとは格が違うレベルで、移籍しまくっていたのです。
所属チームでの役割によって、個人成績はある程度変動がありますが、どの場所にいる時も彼の潜在的な得点能力は変わっておらず、随所で今回の引退試合のような爆発力を見せていました。
その結果生まれたジャマール・クロフォードのもう一つの記録が、「異なる4チームで50得点を記録した」というもの。
15 yrs ago today, Jamal Crawford had his 1st 50 PT GM.
He’s the only player to ever score 50 with 4 different teams.CHI (04) 50 PTS, 18-34 FG, 6 3PT
NYK (07) 52 PTS, 20-30 FG, 8 3PT
GSW (08) 50 PTS, 14-26 FG, 5 3PT
PHX (19) 51 PTS, 18-30 FG, 7 3PTVID: https://t.co/V90nM3HfrB pic.twitter.com/h9cEO8uMxo
— Ballislife.com (@Ballislife) 2019年4月11日
2004年のブルズ、2007年のニックス、2008年のウォリアーズ、そして2019年のサンズ。計4チームでの50得点オーバー。
4チームで50得点以上を記録したのも、NBAの歴史上でジャマール・クロフォードだけの快挙なのです。
どの環境でも自分の力を発揮できる名プレイヤーでした。
史上屈指の6thマン、ジャマール・クロフォード
最近では6thマン賞=ルー・ウィリムズ賞みたいな雰囲気になっていますが、かつては6thマン賞がジャマール・クロフォードの専売特許みたいな時期もありました。
ジャマクロは、2010年・2014年・2016年のそれぞれで6thマン賞を獲得しています。
18-19シーズンの分でルーが並ぶ気もしますが、現時点ではジャマクロが史上最多の6thマン賞保持者です。
NBA史上最高の控え選手という言い方をしても過言じゃないですよね。
そんな選手の引退はやっぱり悲しい。
全く真似できる気はしないけど、これからもジャマール・クロフォードのハンドリング動画を定期的に見ることはやめません。