最近NBAを見始めた人にとっては、現在のステフィン・カリーがNBAで最高の年棒を受け取っていることに関して何の疑問もないはずです。
実力は言うまでもなく、人気も折り紙つきなわけだし、至って順当なお給料だと。
しかししかし、カリーがこれほどの高額サラリーを受け取り始めるようになったのは、実はごく最近のことであったりするんですよね。
期待されていないルーキーだったカリーが2年連続のシーズンMVP受賞者になるまでのシンデレラストーリーは、彼の歴代年棒を並べることでも読み取ることができます。
ステフィン・カリーのデビューから現在までの年棒を各年のストーリー込みで見ていきましょう。
ステフィン・カリーの歴代年棒!
まずは、ステフィン・カリーの2009-10シーズンから最新の2018-19シーズンまでの年棒を表で見ていきましょう。
「1ドル=111円」として換算していきます。
シーズン | 年棒 |
2009-10 | 約3億197万円 |
2010-11 | 約3億2462万円 |
2011-12 | 約3億4727万円 |
2012-13 | 約4億4103万円 |
2013-14 | 約11億154万円 |
2014-15 | 約11億8416万円 |
2015-16 | 約12億6678万円 |
2016-17 | 約13億4939万円 |
2017-18 | 約38億6385万円 |
2018-19 | 約41億7296万円 |
いや、1年目から3億円も貰ってるじゃん、これだけで将来安泰じゃん、と思えるのはもっともですが、それは一旦置いておきましょう。
16-17シーズン後の年棒の急激ジャンプをみると、その前の15-16と16-17シーズン間の約8000万円の差がただの誤差にしか思えなくなるのも間違いないですが、これも一旦置いておきましょう。
NBAは選手平均の年棒の高さが世界一のリーグなので、一般的な日本人からは想像できなインフレが起きているのは前提として把握しておいて。
ポイントは、他選手に比べて各シーズンのカリーの年棒がどれだけのものであったか、というところですね。
09-10〜13-14シーズンまでのステフィン・カリーの活躍と年棒
まずは、カリーのデビュー年からウォリアーズ王朝が始まる前夜までの期間で。
この5シーズンの間にカリーは、オールNBA2ndチーム選出1回、オールスターには13-14シーズンにスターターとして初出場を果たしています。
以降も、オールスターには毎年全てスターターとして選出されていますね。
スコアリングのレベルを徐々に上げ、13-14シーズンに当時のキャリアハイとなる24.0得点を記録しました。
このシーズンの年棒が約11億円だったことを考えると、ウォリアーズとしては極めてコスパの良い選手だった言えるでしょう。
すでに実力者として名を馳せていたカリーですが、個人的な当時のカリーの印象は「上の中くらいの選手」という感じだったと思います。
今現在の人気の秘訣である、カリーの気さくなキャラクターもそこまで世に知れ渡っていなかっただろうし。
しかし、ここからがステフ王国の始まり。
14-15〜16-17シーズンまでのステフィン・カリーの活躍と年棒
続いては、カリーが2度のシーズンMVP受賞&優勝を果たし、年棒が跳ね上がる直前のこの期間。
年棒約12億円という一般選手レベルのサラリーで14-15シーズンを始めたカリーは、この年度にシーズンMVPを初受賞。そして、優勝も経験しました。
この当時から、カリーが優勝してもファイナルMVPを受賞できないジンクスが始まったわけですけどもね。
翌15-16シーズンには、平均得点30点越え&3Pシーズン400本越えという化け物スタッツを記録して史上初の満票MVPを獲得しました。
マイケル・ジョーダン、コービー・ブライアント、レブロン・ジェームズでさえ成し遂げていない満票MVPを獲得したシーズンなのだから、そりゃあもうとんでもない年棒になっているんだろうと思いきや。
このシーズンのカリーの年棒は前年とさほど変わらない(とは言っても8000万円くらいは上がってる)平凡な額(とは言っても13億くらいは貰ってる)でした。
もちろん、サラリーというのは数年間のスパンで契約するものなので、大活躍があった瞬間にたくさん貰えるようになるわけではないんですけどね。
その後、ケビン・デュラント加入の16-17シーズンに2度目の優勝を果たすこととなりました。
この時点で、カリーはまぎれもないスーパースターだったわけですが、驚くべきはこのシーズンのカリーの年棒がリーグで「82番目」の額だったということです。
相棒のクレイ・トンプソンよりも5億円ほど低い年棒に落ち着いているわけですからね。
自分の低サラリーなど気にも留めず、ただ勝利を喜ぶカリーの姿はさらに好感度を上げた節があります。
17-18シーズン以降のステフィン・カリーの活躍と年棒
カリー加入後のウォリアーズがどれだけ上昇気流に乗ってきたかを示す数字として、現オーナーによって約510億円で購入されたチームの価値が、2017年時点で約2940万円にまで跳ね上がったというものがあります。
ウォリアーズに莫大な価値をもたらしたステフィン・カリーの年棒は17-18シーズン以降でようやく実力に適ったものに。
NBA史上初となる、年棒総額が2億ドルを超える超特大契約を結ぶこととなりました。
5年225億でGSWとの再契約合意に至ったカリー。
1年 45億
1試合 5490万
1日 1234万
1時間 51万
1分 8500円
1秒 142円時給900円の学生諸君、息してますか? pic.twitter.com/wPoDLrzZXl
— s.p.c@NBA (@NBAplays__) July 1, 2017
この巨大契約後に、当時は特にライバル的ポジションにいたレブロンが、「カリーの適正年棒は90億円」と発言したことも話題になりましたね。
17-18シーズンに、そんなレブロンを抜き去り、とうとうカリーがNBA No.1年棒選手の座に辿り着きました。前年から、実に「81人抜き」です。
18-19シーズンも年棒1位の座をキープし、今のNBAはまさしくステフィン・カリーを中心に回っていると言えます。
今後のステフィン・カリーの年棒
カリーとウォリアーズの契約は2021-22シーズンまで締結されています。
今後も、額は上がり続けるという…。
シーズン | 年棒 |
2019-20 | 44億8211万円 |
2020-21 | 47億9122万円 |
2021-22 | 51億34万円 |
ちなみに、アメリカドル基準で言うと、カリーは19-20シーズンに「年棒4000万ドル」の大台を突破することになります。
「4000万ドルプレイヤー」として、ステフィン・カリーは東京オリンピックに参加してくれるでしょうか。
NBA No.1の年棒を獲得したステフィン・カリーのこれから
ファンとしては、年棒No.1となったカリーが、実力でもNBA No.1だと言うことを納得させるプレーを見せて欲しい気持ちです。
タイムリーな話題で言えば、コンタクトレンズの着用を開始してからさらにシュート力が上がっていたりと、カリーの個人能力はまだまだ上昇の余地があるのではないかと思っています。
スターダムに上り詰めた「童顔の暗殺者」の、これからのパフォーマンスにも期待しましょう。