アイバーソンの伝説のプレーであるとともに、被害者ティロン・ルーにとってはキャリアで一番注目を集めたハイライトかもしれない、「アイバーソンのティロン・ルー跨ぎ」。
英語では、“Iverson steps over Lue” と言われています。
最近これを模倣したプレーがいくつか見られたので、特集しておきます。
語り継がれるアイバーソンのティロン・ルー跨ぎ
まず、こちらが元祖“step over”。
NBAを好きになってから、何度この映像を見ただろうか。そして、何度見てもカッコイイ…
実力者でありながらも悪ガキ感全開なところが、アイバーソンの人気の理由だったと思います。
このstep overは、そんなアイバーソンを象徴したようなプレー。
NBA好きなら誰もが知るシーンというだけあり、この瞬間の絵がプリントされたTシャツや帽子が作られたり、『誰かが何かを乗り越えるとき』の抽象画としても使われることも多いそうです。
アイバーソンはこの実態を面白いと認めつつもも、「彼のことが好きだから、そういったものは好きじゃないね。人々が彼にジョークをいうのは好きじゃない。友達だから」とコメントしています。
一方、被害者となったルーは。
「大分流行ったよね。僕がどこかへ行くと、”アイバーソンに跨がれたやつだ!”と言われたりするんだ。もしそのプレーを知っているのであれば、僕のことも知っているだろうし、だとすればいいことだよ。彼はおそらく6フィート以下で史上最高の選手だし、特に気にしていないよ」
インタビューではこう語るだろうけど、ルーにとっては、できることなら起こってほしくないプレーだったはずです。
NFL選手がセレブレーションで模倣
バスケットボール選手以外にとっても、このプレーは有名だと。
NFLのシーホークスに所属するタイラー・ロケットによる、ナイスセレブレーション。
チームメイトとは入念な打ち合わせを行ったことでしょう。笑
これをやれば、誰もがアイバーソンのプレーを連想できることがすごいですね。
マリオ・ヘゾニャによるヤニス跨ぎ
そしてこちらが最新の跨ぎプレー。
やや物議を醸している、マリオ・ヘゾニャによって生まれたものです。
そもそもヘゾニャって誰だ、という感じだと思いますが、僕も同じくであります。
ヤニスはチェイスダウンブロックを狙うも失敗し、その後転倒。
ヘゾニャは床にいるヤニスを、“わざわざ”跨いでいきました。
アイバーソンを意識したかはわからないけど、いずれにせよディスリスペクト感が溢れています。
これをクールだとは全く思わないですね。
ヤニスはこの件について、『次会った時はぶっとばす』とコメント。
MVP最有力候補の一人を怒らせちゃったよ。
一方のヘゾニャはこのプレーについて、「敬意を欠いたことをしたくはない。だが、もしここが俺のための場所でないと思うのなら、ニューヨークはあなたのための場所ではないし、このチームもあなたのためのものではない」と強気。
ちなみにヘゾニャは、このダンクがこの試合で唯一の得点となっています。
これまで知名度皆無でしたが、今回で大分注目が集まっただろうし、この鼻っ柱の強さを貫いて有名なプレイヤーの仲間入りができるでしょうか。