カワイ・レナード

カワイ・レナードとデマー・デローザンのトレードがWIN-WIN状態

今季オフに成立したビッグトレードの一つ。カワイ・レナードがラプターズへ、そしてデマー・デローザンはスパーズへ。

基本は、両チームがWIN-WINとなるトレードは少なく、選手交換には「陰と陽」みたいなものがあると思っています。

今回だと、長らくトレードが噂されていたレナードの去就に大きな話題が集まっていて、「レナード移籍の交換要員として」デローザンが意志に反してラプターズを出るという格好でした。

レナードとデローザンが共に活躍中

僕としては主にデローザンの不憫さが目立つように思えた両者のトレードでしたが、開幕から数試合立った現在、レナードだけでなくデローザンも持ち味を発揮できています。

二人のここまでのパフォーマンス、まずはレナードから見ていきましょう。

キャリアハイペースのレナード

さすがの実力者レナードは、ラプターズになんの問題もなく順応しています。

さりげなく、昨季前半でのカイリー・アービング並みのインパクトじゃないですかね。

7試合消化時点でのスタッツは、26.1得点 7.6リバウンド 3.4アシスト 2.0スティールFG50.4% 3P44.8%というもの。

現時点で、得点とリバウンドでキャリアハイの数字を残しています。

相変わらずの堅実なプレースタイルで、じわじわと数字を伸ばしていくタイプながら、かなりの豪勢です。

今のところのシーズンハイは、バックス戦での35得点。


この試合で披露した妙技「ノールック・スティール」は結構な話題になりました。オフェンスだけでなく、得意のディフェンスも依然好調です。

今季レナードが出場した7試合では、ラプターズは負けナシという結果になっています。

欠場試合を含めてもラプターズは10勝1敗と、ウォリアーズと並んでリーグ首位の好成績。

イースタン1位でレギュラーシーズンを終えた昨季以上の総合力になっているんじゃないでしょうか。

同じく現在1敗のみの、バックスとのイースト頂上決戦が面白くなりそうです。

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デローザンもキャリア最高レベルの活躍

今季これだけの活躍を見せているレナードを失っても尚、今季のスパーズは沈んでいるわけではありません。

こちらもキャリア最高レベル、個人成績としてはレナード以上かもしれないデローザンの存在が大きいです。

ここまでの9試合中8試合で25得点以上をあげているデローザンの活躍もあり、スパーズは6勝3敗でウエスタン4位というまずまずの位置につけています。

デローザンのスタッツは、

27.3得点 5.6リバウンド 6.7アシスト FG51.6% 

と、リーグトップクラスの数字。

こちらも、新チームにうまく順応できていますね。

統制されたスパーズのオフェンスシステムの中で、デローザンの果敢にリングにアタックしていくスタイルが上手くパンチを与えられていて、チームのオフェンスがより観ていて面白くなっていると思います。

僕はスパーズ3試合目のレイカーズ戦をLAサイドで観ていましたが、途中でシュートスランプがあったものの、デローザンからは伸び伸びプレーしている印象を受けました。

現時点でのシーズンハイは、マブス戦で記録した34得点です。

デローザンのクラッチタイムでの活躍により、スパーズが勝利を手繰り寄せた試合でした。

スパーズはレナード損失後も、デローザンとオルドリッジを中心に上手くシフトできていますね。

両チームにとってプラスのトレードに

ビッグネーム2選手のトレードは、移動後に対照的な活躍度になる印象があったんですが、この2人に限ってはお互いが活躍していていいケースですね。

レナードがラプターズのエースとして活躍していく様はなんとなく想像できましたが、デローザンが予想以上のパフォーマンスを披露していることにホッとしています。

もともとレナードとスパーズの間で確執が生まれたことで始まったこのトレードだったわけで、スパーズは大きな損失を抱えたまま今季を迎える可能性がありました。

スパーズにとって、「代わりのエース」という表現以上に価値のあるデローザンの存在は、財産以外のなにものでもないはずです。

この二人のトレードは、両チームにとってプラスのものになりました。