2017‐18シーズンのカーメロ・アンソニーは完全に歯車が狂っていました。
今季と昨季のスタッツを比較すれば、その低調ぶりが明らかです。
16-17シーズン | 34.3分出場 22.4得点 FG43.3% |
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17-18シーズン | 32.1分出場 16.2得点 FG40.4% |
低調ぶりを物語る上での極めつけはプレーオフ。こちらはキャリア平均との比較で。
キャリア平均 | 38.5分出場 24.5得点 FG41.5% |
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17-18プレーオフ | 32.3分出場 11.8得点 FG37.5% |
ウエストブルックとポールジョージというスター選手の中でプレーしただけに、出場時間に加えてシュートを打つ本数も減少しましたが、それにしてもシュートが入っていません。
これでは、1回戦で敗退したプレーオフの戦犯扱いを受けるのもしょうがない。
もうスタメンのレベルではない?
プレーオフでの悲惨なパフォーマンスによって、カーメロはもうベンチプレイヤーに回るべきなのではないか、という風潮が加速しました。
これに対してメロは、「ベンチプレイヤーとしての役割を受け入れるつもりはないね。論外だ。」とコメント。このコメントに対しても批判があがっています。
メロは、あくまでも個人的なエゴとしてではなく、サンダーの戦術として、自分がベンチにいるのは適切ではないという見解を示しています。
ネガティブな声を黙らすには、とにかくパフォーマンスで示すしかない。
動きに衰えはない
シュートタッチが悪いだけで、カーメロはもう終わった、というのは急ぎ過ぎた意見に思えます。
確かに、ジャンプシュート主体のメロは、シュートが決まらなくては持ち味がゼロになるといっても過言ではない選手です。
ただ、今季のメロを観て「衰えた」と判断するのはお門違い。
試合中のカーメロの「動き」に注目してみましょう。
これはシュートが当たっている試合でしたが、注目すべきは動きです。年齢的な衰えは感じられませんよね。
元から、ドライブで仕掛けていくようなムーブメントの多いタイプではないだけに、肉体の衰えの影響を受けにくい部類にいる選手のはず。
まだまだ軽快に動けます。
チームにフィットしなかった
結論として、今季のカーメロ低調の理由は、スターを揃えたサンダーのチーム編成にあったと考えます。
カーメロ個人の衰えではなく、チームに合わなかったのだと。
中にはケビン・デュラントのように、スター勢揃いのチームに飛び込んでもまったくパフォーマンスが変わらない選手もいますが、そちらの方が特例のはずです。
今季のドワイト・ハワードのように、新しいチームに移籍してから息を吹き返す場合もあるわけですし、選手にとって、プレーする場所は超重要。当たり前のことだけど。
「チームにフィットしなかったから」という言い分で今季の低パフォーマンスが肯定されるはずはないですが、「カーメロはもう終わった」という意見には異を唱えたいですね。
来季のチームは…
ポール・ジョージは退団が濃厚と噂されていますが、カーメロはどうなるでしょうか。
チームからファーストオプションになり得る選手が一人減るなら、それだけでもプレー環境はかなり変わりますよね。
3人全員がそろってプレーするのは、何度やっても上手くいく気がしないので、少なくともBIG3のうち一人はチームを出た方が双方のためだと思います。
カーメロの来季のパフォーマンスは、プレーするチームによって激しく左右されるはずです。
来季も、第一線でプレーするカーメロがみたい。