ウエストブルックはもはやフィクションを超越しています。
昨季平均トリプルダブル(以下TD)を達成したときにも、僕らNBAファンにフィクションと現実の境目を分からなくしたウエストブルック。
しかし今季は、昨季とはまた違った楽しみ方をさせてくれました。
意地を見せつけたウエストブルック
昨季は、シーズン序盤からTDペース全開。「シーズンエンドまでこのペースを維持できるのか」というのがポイントになっていましたよね。
一方で、今季は「平均リバウンド数を二桁に乗せられるか」というところ。
試合数が減っていくたびに、「1試合で何本ペースで取れば平均TD達成…」という計算が成されていましたね。
シーズン残り10試合に達した頃、正直今季の達成は無理かと思っていました。
「今季は無理かあ…」
と落胆し、
「いやいや、このスタッツの時点でありえないくらい凄いんだってば」
と自分の麻痺仕切った感覚にムチを打つ。
謎のルーティンが生まれていました。
ここで、3月中旬に書いた自分の記事を読み返してみます。
以下、引用。
サンダーは残り13試合を消化してレギュラーシーズンを終えますが、リバウンドを二けたに乗せるには、平均11.7本が必要となるそうです。
11.7か…。
シーズンフルでこのアベレージは不可能に近くても、残り13試合でならもしかすると…とギリギリで希望を持てるレベルですね。
なんにせよ、かなりハードルの高いチャレンジです。
レギュラーシーズン残り2試合の時点で、ウエストブルックに必要とされていたリバウンド本数は34本でした。
この数字に触れてしまった今、「残り13試合で平均11.7本」にハラハラしていたことが可愛く思えてきてしまう…笑
イカンイカン、完全に感覚がマヒしてる。
味方をもボックスアウトする徹底ぶり
グリズリーズとの最終戦のを前に、全ファンの注目ポイントは同じ。
「リバウンドを16本以上取れるか」
この水準さえ満たせば、2年連続となる平均TD達成。
では、ウエストブルックの個人ハイライトを見てみましょう。
試合序盤からトリプルブルックモード全開。前半終了時点で、11リバウンド12アシストのダブルダブルを達成しました。
ちなみに得点は1点。爽快な振り切りっぷりです。
ハイライト動画にしても、ここまで得点以外にスポットが当たるものはそうないですね。笑
最終スタッツは、
【37分出場 6得点 20リバウンド 19アシスト 2スティール 5ターンオーバー】
リバウンドの内訳は、オフェンスリバウンドが3本、ディフェンスリバウンドが17本。
このスタッツを記録したことによる、ウエストブルックのシーズンスタッツがこちら。
【25.4得点 10.1リバウンド 10.3アシスト】
晴れて、トリプルダブル達成!
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ハイライト映像からもわかる通り、チームメイトもウエストブルックにリバウンドを譲る、もしくは優先的に取らせるようなスタンスをとっていました。
そして、本人もチームメイトのカーメロをボックスアウトしてボールを掴みに行く徹底ぶりw
しかし、ウエストブルックのディフェンスリバウンド奪取後には、明らかにテンポの早いオフェンスが展開されていましたよね。有効な戦術でした。
「スタッツに走っている」だなんてお門違い
この最終戦に限らず、ウエストブルックは度々「個人スタッツ稼ぎをしている」という旨の批判を受けます。
こういったナンセンスな批判を一蹴するウエストブルックのコメント。
Russ is tired of the questions about stat-padding. pic.twitter.com/wQBsg2pdLN
— ESPN (@espn) 2018年4月11日
“My JOB IS TO DO EVERYTHING,AND THAT’S WHAT I DO.”
「俺の仕事は全てをやることで、それが俺のやることだ」
Mr.トリプルダブルというよりも、Mr.Everythingという相性のほうがシックリときます。
もちろん、勝利「だけ」を追い求め、結果論として平均TDとなった、というわけではないでしょう。今回の最終戦を観ても分かる通り。
だけれども、そういった個人の栄誉をも我をむき出しにしてつかみ取りに行くメンタリティこそが、ウエストブルックの魅力ですよね。
かつてのコービー・ブライアントもそうです。
他の選手は脱力気味に楽しむオールスターの中、空気が読めていないにも程がある完全本気モードで、オールスターMVPを狙いにいっていました。
だからこそコービーは伝説の人気選手でもあり、アンチもたくさん抱えていたわけです。
コービーは自分に最も近いメンタリティを持つ選手として、ウエストブルックの名を挙げていました。これには大納得。
…
ウエストブルックがプレーオフでどれだけの暴れっぷりを見せてくれるのか、期待しましょう。