レギュラーシーズン最後の最後で、今季のレイカーズ一番のハイライトが更新されたかも。
レイカーズはレギュラーシーズン79試合を消化した時点で、Gリーグでプレーしていたアンドレ・イングラムと契約を交わしました。
彼のNBAデビュー戦での大活躍を振り返る前に、アンドレがレイカーズと契約するまでの経緯をざっとまとめておきます。
Gリーグ10年目の32歳
学生時代からNBAの舞台を夢見てきたアンドレ・イングラムですが、大学を卒業してもNBAからのドラフト指名は受けられず。
その後、2007年から10年間に渡って、NBA昇格への夢を持ち続けながら、Gリーグでプレーし続けていました。現在の年齢は32歳。
身長191㎝で、ポジションはシューティングガード。
高確率のスリーポイントが持ち味であり、Gリーグの歴代最多3ポイント成功数を保持しています。キャリアを通しての成功率は46.1%。
Gリーグの中では、10年間のキャリアを持つ選手は相当なベテランに当たるようで、通算出場試合数384試合は歴代で2番目の多さ。
一時海外でもプレーした経験がありましたが、基本的に、外国チームからのオファーは、”NBAでプレーするために”断っていたとのことです。国内でプレーし、NBAからのチャンスを待つというスタンスですね。
今回の契約に至るまでは、ロサンゼルス・レイカーズの下部組織に当たる、サウスベイ・レイカーズに在籍していたアンドレ。
何も知らされていない状態でチームのフロント陣から呼び出しを受け、突然の契約発表が成されました。
微笑ましいサプライズ動画をご覧ください。
ずーっとNBAを夢見てきた男の夢が叶う瞬間でした。
契約発表前に、マジック・ジョンソンが後ろに立っているのがネタバレ過ぎる。笑
途中には、奥さんにレイカーズとの契約合意の旨を伝える電話をするシーンも。
後に奥さんがこのときの心境を語っています。
「最初は今日何時に帰るかという電話なのかと思ったの。でも、レイカーズに入団する、だなんて言うもんだから、叫んだわ」
心温まるエピソード。
感動のデビュー戦!
そして念願のNBAデビュー戦。
相手はリーグ1位のロケッツでした。
以下、アンドレの個人ハイライトです。
まず、初コートイン前にクリスポールから祝福を受けるシーンにグッときますね…。
クリスポールも現在32歳、彼らは同期です。
何度見ても目頭が熱くなるのは、バスケットカウント後のフリースローで、会場からMVPチャントを受けるシーン…
これ以上に美しい光景があるだろうか…という感じです。
奥さんがインタビューを受けている最中にも3Pを炸裂させています。本当によかったねえ…
試合を通してシュートが絶好調であったアンドレは、最終的に19得点を記録。
29分間出場 19得点(FG6/8 3P4/5 FT3/3) 3リバウンド 1アシスト 3ブロック
というスタッツでした。
お世辞にもキレイなシュートフォームとは言えないし、上手い!と思わせるスキルフルなプレイヤーでもありませんが、なぜだか無性に応援したくなる。
試合の勝敗は関係なく、純粋に選手一人の活躍だけにワクワクしまくるというのは、コービーの引退試合以来の体験な気がします。
彼にとって、最高のNBAデビューになりました。
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コービーからも祝福の声
下部組織であるGリーグはやはりサラリーの方もシビアであり、アンドレはオフシーズンに家庭教師の仕事をしていたそうです。
そんな中で掴んだNBAのチャンスを、見事にモノにしました。
こんなストーリー、感動しないわけがありませんなあ。
彼の姿に胸を打たれた人々からコメントが寄せられています。
ロンゾ・ボール
AMAZING. #TheRealIngram https://t.co/YRSWRCKqJB
— Lonzo Ball (@ZO2_) 2018年4月11日
カイル・クズマ
Dre Ingram! I’m inspired!!!!!
— kuz (@kylekuzma) 2018年4月11日
「ドレ・イングラム!感激したよ!」
クリス・ポール
The power of focus and persistence is real!! Congrats Andre Ingram on your NBA debut. Well deserved! pic.twitter.com/U1MY9F1LOI
— Chris Paul (@CP3) 2018年4月11日
「集中力と粘り強さの力は本物だ!アンドレ・イングラム、NBAデビューおめでとう!君はこの舞台にふさわしいよ」
コービー・ブライアント
LOVE IT https://t.co/H80FOjRuhm
— Kobe Bryant (@kobebryant) 2018年4月11日
コービーまでもがリアクション。
しかし、それも納得の勇姿でした。
来季もアンドレの姿をNBAで…!
レイカーズとアンドレの契約は2試合で、残りはシーズン最終戦を残すのみとなります。
プレーオフを逃し、消化試合を残すのみであったレイカーズにとってのこの契約の意図は、もちろん戦力補強のためではなかったはず。
レイカーズによる”粋な”契約でした。
しかし、これだけのプレーを見せてくれたアンドレが、残り1試合でも存在感を示すこととなれば、来季のNBA契約も見えてくるはずです。
契約チームがレイカーズとは限らないけど、また来季もアンドレがプレーしている姿をNBAの舞台で観れたら嬉しいです。
とにかく今は、感動ストーリーを提供してくれたアンドレに感謝したい。