スーパースターだからといって、必ずチャンピオンリングを持っているとは限りません。
例えば、僕が大好きだったスティーブ・ナッシュは、
- シーズンMVP2回
- アシスト王5回
- オールスター出場8回
などの輝かしい経歴を持っていながらも、現役時代に優勝を果たすことはできませんでした。
しかし、チャンピオンリングを持っていないことがナッシュ個人の価値を下げることはありません。
ファンとして、優勝を経験してほしかった…という気持ちは間違いなくあるのだけれど。
ナッシュのような優勝経験のない選手は「無冠のスーパースター」と呼ばれたりしますが、今回はそんなプレイヤーたちに脚光を浴びせていきます。
ズバリ、
無冠のスーパースターでチームを編成してみる
というお遊び。
圧倒的な個人能力を見せながらも、チャンピオンシップを経験できないままキャリアを終えた選手というのは結構いるもんです。
現役の無冠選手までを候補に入れてしまうとキリがないので、今回は既に引退した選手のみから選考しました!
また、自分がGMを務めるという体で選手をスカウトしていくので、選手の顔ぶれは自分の好みを反映させまくったものになっております。
あと、全選手が各々の全盛期の状態であるとするむちゃな前提も共有してください。
それでは、僕好みの「無冠のスーパースターズ」をご覧頂きましょう。
ベンチメンバー
もったいぶって、2ndユニットから発表していくスタンス。
ロスターの人数は現在のNBAのルールに則って15人に設定しているので、ベンチに座る選手は10人となります。
もちろん、控え選手とは言っても、実際はどのチームでもエースを貼れるような選手ばかりになってます。
敬意を表し、一人ひとりにコメントも残しておきましょう。
PG
スティーブ・ナッシュ
photo by Keith Allison
ナッシュを控えに置くのはめっちゃ悩んだ…。
なんせ、自分がNBAにハマるきっかけをくれたほどのお気に入り選手なので。
しかし、同じPGのイスにあのお方が居座っているとなればしょうがない。
レイカーズ時代を見てわかる通り、
ナッシュはスーパースターが集まるチームでは持ち味を出しにくいというのと、
ファンとしてもフォローの仕様がないディフェンス能力の低さがマイナスポイント。
アンファニー・ハーダウェイ
これは完全に客観性ゼロの選出です。
選考理由は、「かっこいいから」
しかし全盛期のハーダウェイはまぎれもなく超人気選手であり、実力もピカイチです。
彼が在籍していれば、さらなるチケットの売り上げ上昇も見込めますよ。
大怪我で将来のキャリアを台無しにしないよう、健康面のケアも徹底していく次第であります。
SG
レジー・ミラー
他の人が今回と同じ企画をやる場合、大多数がミラーをスタメンに選ぶんじゃないかと思います。
でも、ベンチからでも「ミラータイム」は発動できるはずだ。
関係ないですけど、ステフィン・カリーは自身のお気に入りの選手によくナッシュとミラーの名前を挙げています。
ギルバード・アリーナス
Embed from Getty Images
2巡目指名からスターに上り詰める例は、今でこそ多くなってきましたが、自分の中ではアリーナスこそが「元祖・逆境男」です。
2巡目指名という不遇の環境から、シーズン平均29.3得点を記録する選手にまで成長しました。
1試合60得点(このときのマッチアップはコービー)を記録したこともある、隠れた名選手です。
最終的には、ロッカールームに拳銃を持ち込むなどの素行不良でキャリアを棒に振ってしまいました。
殿堂入りはないだろうなあ…。
SF
エルジン・ベイラー
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1958年にドラフト指名された、今回のチームの中で最も歴史のある選手。
名前だけは聞いたことがある、という方が多いのでは。
キャリア平均で27.4得点 13.5リバウンドを記録している正真正銘のレジェンドです。
昔の選手だけに愛着はまったくないんだけど、このレジェンドを選出しないわけにはいかないかなあと。
ドミニク・ウィルキンス
ウィンドミルダンクと言えばこの人。
ダンクコンテストで初期のマイケル・ジョーダンと競いあったことでも有名です。
ここでは、26歳のときの彼を招集しようと思います。
当時のスタッツは、30.3得点 7.9リバウンド。
PF
アマレ・スタウダマイヤー
photo by Keith Allison
ハーダウェイと同じく、アマレも怪我に泣かされ続けた選手。
怪我がなければ1回くらいシーズンMVPを獲得しているんじゃ。
そして、
サンズ時代に怪我なしアマレ
→サンズ最強
→ナッシュ優勝
というフローチャートが観たかった。
ショーン・ケンプ
「レインマン」というニックネームの由来は、“ダンクの雨を降らせるから”というもの。
彼の凄さをリアルタイムで拝むことはできませんでしたが、ハイライト映像越しでも十分クレイジーさは伝わってきます。
C
パトリック・ユーイング
ユーイングも優勝してなかったんでしたね。
ジョーダンのドキュメンタリーには、敵役として何度か登場することが多いユーイング。
彼も強烈な個性を放つ選手です。
現在はジョージタウン大学でHCを務めているとのこと。
ディケンベ・ムトンボ
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指を振りまくることでおなじみのユーイング。
キャリアで平均ブロック4.0越えを2回達成しているディフェンスの名手です。
オフェンス能力は高くなく、彼のぎこちないフックムーブが「ロボットフック」と呼ばれていたことも有名です。
ディフェンスに特化した職人型の選手をチームに置いてみたかったので選考しました。
スタメン
さて、いよいよスタメンの発表です。
選考のクセの強さに嫌気がさし、読者の方々が既に離脱していないことを祈りつつ、最後まで完全主観で貫き通します。
スターティング5を発表!
PG:ジョン・ストックトン
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アシスト本数歴代1位のこのお方。スタメン選出に異論はないはずです。
オフェンス能力だけを考えるならナッシュをスタメンにおいてもいいかと思いましたが、ストックトンはディフェンスの名手としても知られていた選手。
スティール王にも2度輝いています。
ビハインドパスなどのトリッキーなプレーを全くせず、堅実なプレーにこだわり続けた選手でもあります。
「魅せる」ことが求められるNBAにおいて、このスタイルでレジェンドの位置にまで上り詰めたのは相当すごい。
とかいいつつ、審判の見えないところでマッチアップ相手をイラつかせる小技を使うのもうまかったと言います。
なんにせよ、チームメイトとしてはとても心強い。
SG:アレン・アイバーソン
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SGにコンバートしてまで彼をスタメンにしたわたくしのアイバーソン愛。
実際、SGとしてプレーしてたシーズンも結構あるし!
このスーパースター軍団においてどれだけアイバーソンがエゴを抑えられるかも見どころの一つです。ハラハラしますね。
ラリー・ブラウンあたりをHCにしておけばきっと大丈夫。
SF:トレイシー・マグレディ
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「怪我に泣いたスーパースターランキング」なんかでも上位入り必至のT-MAC。
コービーが「最もガードしにくかった選手」として彼の名をあげています。すごくないですか。
定期的に、「35秒13得点」動画がTwitterやらYoutubeやらでハネていますね。
優勝経験ナシ&怪我の影響で活躍していた期間はそれほど長くない、という中で見事殿堂入りを果たしています。
それほど、アクティブだった頃のマグレディは圧倒的でした。
PF:チャールズ・バークレー
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今では「毒舌コメンテイター」としての仕事ばかりが目立つバークレーも、昔はすごかった。
現役時代のバークレーの行き過ぎた熱血さと、「スキルよりもパワー!」というようなプレースタイルは、90年代のビッグマンを象徴していると思います。この時代もすごい好き。
レブロン・ジェームズは、「マジック・ジョンソンとチャールズ・バークレーを合体させたような選手」と形容されることが多いです。
C:カール・マローン
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18年間ジャズに在籍し、その間にはシーズンMVP2回、オールNBA1stチーム11回、オールスター出場14回、オールスターMVP2回…
と個人で味わえる栄誉はしゃぶりつくしましたが、
マイケル・ジョーダンがNBAファイナルで立ちはだかったこともあり、優勝は果たせず。
キャリア最終年の2003‐04シーズンには、優勝を求めてコービー&シャック擁するレイカーズに合流してスーパースターチームを結成しましたが、ここでも頂点は味わえず。
マローンの場合、NBAファイナルの舞台を3回経験しておきながらも、無冠のままキャリアを終えているんです。やりきれない悔しさだろうなあ。
でも、マローンの偉大さはファンの記憶にしっかり刻まれてるはず。
やっぱり最強チームが出来上がった
ポジション別にロスターを整理しておきます。
PG
- ジョン・ストックトン
- スティーブ・ナッシュ
- アンファニー・ハーダウェイ
SG
- アレン・アイバーソン
- レジー・ミラー
- ギルバード・アリーナス
SF
- トレイシー・マグレディ
- エルジン・ベイラー
- ドミニク・ウィルキンス
PF
- チャールズ・バークレー
- アマレ・スタウダマイヤー
- ショーン・ケンプ
C
- カール・マローン
- パトリック・ユーイング
- ディケンベ・ムトンボ
案の定、最強チームが出来上がました。
例えば、この選手達を除いたオールタイムベストチームと戦わせても遜色ないんじゃないかと思えるほど。
優勝経験の有無は、スターをさらに上級のスーパースターたらしめる上で大事な項目であるのかもしれないけど、絶対条件ではないとこのメンツが語ってくれています。
優勝経験のない選手たちのキャリアも軽視してはいけないなと。
改めて思えますね。