僕がバスケを始めたばかりのとき、ミニバスのコーチが
「バスケの神と呼ばれたマイケル・ジョーダンも、学生時代は無名の選手だったんだぞ~」
と言っていました。初心者向けのバスケ教本にも、同じようなことが書いてあるのを何度か見たことがあります。
「実はあのマイケル・ジョーダンも、大学生まではまったくの無名の選手だったんだ!」
「あのジョーダンも、学生時代は無名の選手だった。」
↓
“だから、君たちもまだまだこれから上手くなれるよ!!”
という一連のフォーマット。
最初は、ふむふむそうなのか~と聞いていましたが、今ではホンマかいなと思うわけです。
自分のバスケ上達の可能性に疑問を感じているのではなく。
ジョーダンがかつて無名の選手だった、というのが腑に落ちない。
学生時代のジョーダン
この疑問を解消すべく、ジョーダンのNBA入り前までの経歴をまとめてみます。
高校時代に平均トリプルダブル
大学時代に無名の選手だったというのなら、きっと高校時代のジョーダンはさぞかし平凡な選手だったのでしょう。
ジョーダンはエムズリ―・ラニー高校に在学していました。
高校最終年でのスタッツは、29.2得点 11.6リバウンド 10.1アシストで、平均トリプルダブル。
果たして、このレベルのスタッツを残した選手が低い知名度でいられるのか。
高校卒業前には、「マクドナルド・オールアメリカンチーム」にも選抜されています。NBAオールスターの、高校生対象バーションと言った感じのイベントですね。
なるほどー、
全米えりすぐりの高校選手の中から選抜されるなんて、確かに無名の選手だわー。
進学した大学がバスケの超名門校
高校卒業前、ジョーダンはたくさんの大学から推薦状を受け取りました。
デューク大など、バスケ強豪校からのものもたくさん含まれていたとか。
なるほどー、
デューク大から推薦状がくるなんて、確かに(以下略)。
で、数々のリクルートの中から、ジョーダンはノースカロライナ大への進学を選択。
アメリカの大学バスケ事情にはまったく詳しくないですが、ノースカロライナ大の名前はよく聞きます。ヴィンス・カーターもこの大学の出身ですよね。
この大学の奨学金を手にしている時点で、既に並みの選手じゃあない。
1年目からスタメンとして活躍し、その年のNCAAトーナメントでは、パトリック・ユーイング率いるジョージタウン大相手に、歴史に残る決勝シュートを決めました。
あまりに有名すぎてもう見飽きちゃった映像だと思いますけど、一応貼っておきました。
ジョーダンはこのシュートが自身のバスケ人生のターニングポイントになったと言っていますね。
その後も順当に活躍していき、NCAAオールアメリカンファーストチームに選出されたり、カレッジプレイヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞したり。
「神」と呼ばれた男にしては…という意味なら納得
ここまで、散々と皮肉じみたことを言ってきましたが。
まず、NBAというのは世界最高レベルの選手が集まる場所であり、学生時代にそれなりの功績をあげているのは当然、という基本線は確かにあると思います。
NBAでは不発に終わったけど、学生時代は相当なスター選手だった、という例もたくさんあるだろうし。
NBA界におけるジョーダンは、これ以上ない極地にまで上り詰めたスーパースターなので、学生時代のバスケキャリアがそれと等価だったのかと言われれば、確かにそうではないです。
「選ばれし者」と言われて高卒で直接NBA入りしたレブロンと比べても、学生時代のジョーダンの注目度合は見劣りしていただろうし。
それでもそれでも、
「学生時代に無名だった」はやっぱり言いすぎ!笑