サムネイル画像:Michael Tipton by CC PHOTO
昨季、開幕前は優勝候補の1チームとされながらも、最終的には不甲斐ない結果に終わってしまったロケッツ。
レギュラーシーズンは41勝41敗という成績で、ウエスタンカンファレンス8位でプレーオフに進出。優勝どころか、プレーオフ進出もやっとという状況。
期待外れに終わった昨季のロケッツ
エースのジェームス・ハーデンはシーズン開幕前に「昨季(2014-15シーズン)のMVPに相応しいのは自分だった」というステファン・カリーへの挑発的な発言をしたりしていましたが、今となってはただの恥ずかしいコメントになってしまいました。
ハーデンのディフェンスとハワードとの不仲説
カンファレンス2位の成績だった2014-15シーズンと比較すると、昨季のロケッツは特にディフェンスが悲惨。
14-15シーズンではリーグ8位のratingだったディフェンスが、昨季はリーグ21位にまで転落。オフェンス力は相変わらずの高水準でしたが、このディフェンス力ではしんどい。
ハーデン個人のディフェンスへの消極的な姿勢を指摘する声が多かったです。
消極的、というかもはや無気力。チームのエースのディフェンスへの意識がこれではイカンですね。
ハーデンの昨季のスタッツは平均29得点、7.5アシスト、6.1リバウンドという超エリート級なんですが、この数字はディフェンス時にエネルギーを温存しているからこそ生まれたものに思えてしまいます。
多少スタッツを落としてでも、もっとディフェンスに労力を使うべき。
他にもハワードとハーデンの不仲も度々ささやかれたりしていて、チーム内のケミストリーもあまりよろしくなかったと思われます。
ハワードはチーム内での自分の役割の少なさに不満を抱き、結局このオフにチームを出て行ってしまいました。
ハーデンとハワードが上手く共存できれば相当な破壊力だったと思いますが、こうなってしまった以上しょうがないですね…。
ハワードは以前在籍したレイカーズに引き続き、今回のロケッツでも特にいいとこなしでチームを去ることになりました。リーグNo.1センターと言われていたマジック時代が懐かしいな…。
ロケッツとしては、なんとなく弱小チームに成り下がりつつあるこの雰囲気を、来季は払拭したいところです。
チームの来季に向けたオフでの補強をまとめておきます。
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新加入選手
- ライアン・アンダーソン
- エリック・ゴードン
- ネネ
- パブロ・プリジオーニ
退団選手
- ドワイト・ハワード
- ジャレッド・ダドリー
新HCは超オフェンシブなチームを創り上げることでおなじみの、マイク・ダントー二。
「ディフェンスに弱みを抱えるロケッツが、なんでダントー二を監督にすんの?」というツッコミ待ちの契約であります。
ディフェンスを捨て、さらなるオフェンス力向上にすべてを注ぎ込むチーム方針なんですかね。
ダントー二&スティーブ・ナッシュ時代のフェニックスサンズが大好きだった僕としては、それはそれで見てみたいけれど。
カリーとウォリアーズに影響を与えた、スティーブ・ナッシュとサンズ
新加入の選手の中には、ライアン・アンダーソンとエリック・ゴードンというそこそこなビッグネームが含まれています。これはいい戦力補強ですね。
ドワイト・ハワードレベルのスターを獲得するよりも、この二人のようにハーデンのサポート役に回る立ち位置の選手を集めた方が、チームとして上手く機能するのかもしれないな。
ファーストオプションがハーデンだってことが明確に定まっていた方がよさそうですよね。それがはっきりしていなかったから、ハワードともいろいろ揉めたわけだと思うので。チームもこのオフ中にハーデンと4年の延長契約を結んでいて、しばらくは「ハーデンのチーム」にするつもりみたいです。
オフェンスでは昨季通りのパフォーマンスが期待できそうなので、来季の課題はどれだけディフェンスに力を入れられるかですね。
技術的な問題よりも、どれだけ意識を向けられるかってところが大事だと思います。
攻守ともに上手く機能すれば、優勝を狙うまでは厳しいにしても、昨季のようにプレーオフ進出にヒヤヒヤすることはないんじゃないでしょうか。
来季のロケッツがどれだけ挽回できるか、注目です。