アイキャッチ画像:Photo by Keith Allison
やたらと移籍が多い今オフシーズンの中でも、ケビン・デュラントのウォリアーズ移籍のニュースは絶大なインパクトになっていますね。
優勝こそは逃したものの、レギュラーシーズン73勝10敗という記録を打ち立てた最強チームに、さらにデュラントが加わったらどうなっちゃうのー!と思っているNBAファンは多いはずです。
どうしてもデュラントを「手に入れた」ウォリアーズの方に注目がいってしまって、逆にデュラントを「失った」サンダーはほったらかしにされてる気がするんですよね。
昨季のサンダーは、レギュラーシーズンを55勝27敗という成績で終え、ウエスタン3位の成績でプレーオフに進出。カンファレンスファイナルでは、3勝1敗という圧倒的優位な状況からウォリアーズに歴史的逆転負けを喫しました。
奇しくも、ウォリアーズはNBAファイナルでこのときのサンダーと同じ経験をすることになりましたが…笑
いずれにせよ、ウォリアーズをここまで苦しめたサンダーは、少なくとも「昨季までは」強豪チームでした。でも、デュラントのいない来季はどうなるかなー。
入団&退団選手
まずは、今オフでの入団選手と退団選手をまとめておきます。
入団選手
- ビクター・オラディポ
- アーサン・イリヤソバ
- アレックス・アブリネス
- ロニー・プライス
- ジョフリー・ラバーン
退団選手
- ケビン・デュラント
- サージ・イバカ
イバカの退団とオラディポの加入
デュラントの退団以外で特筆すべき点は、イバカの退団とオラディポの入団ですかね。
デビューから7年間サンダーでプレーしたイバカは、昨季は12.6得点、6.8リバウンド、1.9ブロックというスタッツでした。ポジションはパワーフォワードですが、アウトサイドシュートも確率よく決めれる選手でした。あんまりシュートフォームは綺麗じゃないんだけど、平気でスリーも沈めてきます。
イバカの退団だけをみると結構痛いけど、見返りとしてのオラディポの獲得は結構好材料だと思います。来季NBA4年目を迎える24歳のオラディポは、昨季平均16得点、3.9アシスト、4.1リバウンド、FG48%を記録。
将来的にはスタッツで20‐5‐5を狙えそうな選手です。
こちらはオラディポのキャリアトップ10プレー。
持ち前の身体能力を存分に生かしたプレーが特徴の観ていて楽しい選手です。7位の360°ダンクはトラベリングだと思うけど。笑
情熱むき出しでダンクに向かう姿にはウエストブルックと通ずるものがある気がします。昨季の「ウエストブルックvsオラディポ」と言えば、10月30日に行われたこの試合。
試合時間残り16秒のサンダー3点ビハインドの場面から。
残り3.9秒で決まったオラディポのスリーで勝負ありと思いきや…最後はウエスブルックが勝負強さを見せつけました。鳥肌もの。
試合はダブルオバータイムにまでもつれた後、サンダーが勝利。昨シーズンの全試合の中でも何番目かにアツい試合でした。
オラディポはサンダー加入が決まった直後から、ウエストブルックとは連絡を取り合っているらしく、すでに意気投合しているようです。この二人がそろえば、よりスピーディーなバスケを展開できそう。
…
しかしトータルとしてみれば、デュラントを失った穴を埋める程の補強ができていないことは間違いないです。
っていうか、デュラントの穴を埋める補強策なんて、あるはずがないよね…。
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「それでも、ウエストブルックならなんとかしてくれる!」
来季の予想スタメンがこちら。
G:ラッセル・ウエストブルック
G:ヴィクター・オラディポ
F:アンドレ・ロバーソン
F:エルサン・イルヤソバ
C:スティーブン・アダムス
毎度紹介しているCBSSの来季のスタメンランキングにて、サンダーはリーグ18位の評価を下されています。
⇒来期の最強チームはどこだ!CBSSが最新スターターランキングを発表!
ウエスタンだけに限っても10位という順位なので、プレーオフ進出すらも難しいという予想ですね。まあ、、妥当な評価なのかな。
でも、プレーオフに進出できないかもしれないなんて状況を、ウエストブルックが放っておくはずがないと思います。
近年のウエストブルックの活躍は、ホントにバケモノ級ですからね。昨季の彼のスタッツは、23. 5得点 10.4アシスト 7.8リバウンド 2.0スティール。他の選手のどんな優れたスタッツを見ても驚かなくなってしまうほどに圧巻の数字です。
シーズンのスタッツで平均23得点・10アシスト・7リバウンド以上を記録したのは、ウエストブルックの他にはオスカー・ロバートソン(シーズン平均トリプルダブル達成というイカれた功績をお持ちの方)しかいません。
トリプルダブルも昨シーズン中に18回記録。これは、1981‐82シーズンにマジック・ジョンソンが記録して以来最多の数です。
かつてのジェイソン・キッドも”Mr.トリプルダブル”なんて言われたりしましたが、ウエストブルックの場合は高得点を記録しつつ量産してるからすごい。
デュラントがいなくなってウエストブルックへの依存が増える分、来季はさらに数字を伸ばしてくるかもしれません。
ウエストブルックの凄さを数字だけで語るのはヤボなので、昨季のハイライト動画も観ておきましょう。
まさに、動画タイトルにのっている”BEASTBROOK”という表現がピッタリの活躍です。もう、ほぼ人間の動きじゃない…笑
これだけ忙しく動きまわっていても”めちゃくちゃやってる感”がでないのは、体幹がしっかりしていて一つ一つの動きがブれないからなんでしょうね。
最近はユーロステップもマスターし、余計に止めるのが難しい選手になりました。
このオフにウエストブルックと再契約を結ぶことができたことが、サンダーの最大のファインプレーだったと思います。
デュラントがいなくなることで来シーズン苦戦が予想されるサンダーですが、ウエストブルックがどうにかしてくれることに期待です。