サムネイル画像:Photo by Michael Tipton
来季から、スパーズにはティム・ダンカンがいません。
1997-98シーズンからチームを率いてきたダンカンがいなくなるのは、かなりのことです。しかし、スパーズはダンカン引退の数年前から新世代への準備を進めていました。
見事な世代交代劇
大黒柱を失っても、スパーズには未だ圧倒的な安心感があります。スパーズが常勝軍団であり続ける秘訣は、こういうようなチームのフロント陣の手腕によるものも大きいですね。
デビット・ロビンソンのチームだったスパーズにダンカンが加わり、ロビンソンが引退してダンカン中心のチームになった後にはパーカーとジノビリが加わり、ダンカンが引退し、パーカーとジノビリが年齢を重ねた今、チームはレナードとオルドリッジ中心のチームに切り替わっています。
ここまで世代交代に成功し続けているチームは、絶対にいない。
僕がNBAを見始めた2004‐05シーズン以降、一度もプレーオフ進出を逃していないのはスパーズだけというのも納得です。
スパーズはこのオフでも気を緩めずにしっかりと補強を行いました。
今オフでの入団選手と退団選手をまとめておきます。
入団選手
- パウ・ガソル
- デイビット・リー
- リビオ・ジャン・シャルル
退団選手
- ティム・ダンカン(引退)
- ボリス・ディアウ
スポンサーリンク
むしろ戦力アップ?
引退したダンカンの昨シーズンのスタッツは、8.6得点、7.3リバウンド、2.7アシスト、FG49%。
ダンカンの40歳という年齢と、出場時間が僅か平均25分だったことを考えると、相当立派な数字です。
なによりスパーズの選手たちにとって、メンターとしてのダンカンの存在はとてつもなく大きいものでした。NBAを知り尽くす、百戦錬磨の男でしたからね。
でも、そんなダンカンがいなくなっても、来季のスパーズが戦力ダウンする気配はゼロ。
まず、パウ・ガソルを獲得できたことがデカいですよね。
パウの昨シーズンのスタッツは、16.5得点、11リバウンド、4.1アシスト、2.0ブロックで、超エリート級。
7月に36歳になりましたが、衰えはまったく見られません。リバウンドに至ってはキャリア平均越えですからね。サイズの大きさに加えて、身体能力よりも、主に巧みなスキルを使ってバスケをしているのが長く活躍し続けている秘訣なのかな。
ポジション的にも、ダンカンの後釜にぴったりの存在。
ほんと、スパーズは憎らしいほどに戦力補強が上手くいくチームです。毎年毎年。
長らく成功を収め続けているチームだからこそ、選手もスパーズ加入という選択肢に惹かれるんでしょうね。
無限の好スパイラルが発生中です。
加えて、デイビット・リーの加入も好材料。
リーは昨シーズンセルティックスとマブスの2チームでプレーしましたが、マブス所属時の25試合では平均17分の出場で、8.5得点、7リバウンドの活躍でした。来季もベンチからの出場になると思いますが、これくらいの数字を出してくれれば申し分ないですね。
ナイスな補強が続いた一方で、スパーズ唯一の損失はボリス・ディアウの退団。これ、結構痛いのでは。
スタッツ的にはそれほど目立ったものを残してはいませんが、万能戦士であるディアウの随所随所での活躍は大きかったと思います。ディアウはサンズに所属していたころ好きでしたが、ここまで息の長い選手になるとは思わなかったなあ。
それでも、トータルとしては昨シーズンに比べて戦力はアップしていると思います。きっと、来シーズンのスパーズも、例年通りどうせ強いことでしょう。笑
デュラントが加入し、無双することが予想されているウォリアーズを少しでも脅かす存在になって欲しい!